「公益」を大義名分に郵政は民営化された。しかしそれは考えもなくパンドラの箱を空けた愚行に過ぎなかった。なぜ日本全体を対象としたネットワーク事業は民営にそぐわないのか。なぜ官僚の暴走を押さえることができないのか。郵政民営化が内包する矛盾の数々に、論理的に光を当ててみよう。
「公益」を大義名分にする役人は疑ってかかれ
「役人の方が政治家や民間人より公益を考えているはずだ」という思い込みはおおまちがい。「公」を振りかざす人間ほど怪しい。むしろ民間による「私利追求」のほうが公益実現に近い。
日本全体を対象としたネットワーク事業は民営にそぐわない
郵政事業はそもそも民営化してはならない事業です。なぜなら、日本全体を対象としたネットワーク事業は、国家が行うべきバブリックサービスだからなのです。